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2019.07.29 » 3週間 前

新世代のクールビズ、胃ぶらりん


(胃ぶらりんは余りに形状がグロテスクなので、アイキャッチには類似妖怪の抜け首の画像を使用しております)

どうも、梅雨が明け始めましたね、神代です。毎年、夏が本格的になるたびに「こんなに暑くて苦しい思いをするなら冬の方がマシだ」と思います。

雪国の福井に住む僕ですらこう思うので、雪害が少ない太平洋側の方は夏が好きな人なんていないんじゃないですかね、偏見ですか。

さて、皆さんはこの夏クールビズをしていますか?上着を脱いで軽装で過ごしたり、ネクタイを外したりして、冷房に頼らず環境にやさしい生活を送ろうというあれです。

実は妖怪の中にも、積極的にクールビズを行っている妖怪がいます。それが今日紹介する妖怪『胃ぶらりん』です。名前が可愛い

胃ぶらりんは夜型の妖怪で、昼間は一般的なヒューマン女性の姿で人間社会に溶け込み生活をしています。しかし、夜になると彼女は熱帯夜を冷房無しで過ごすために驚きの手段を使って涼を取ります。

なんと、彼女は服を脱ぐだけでは飽き足らず、筋肉と皮膚を脱ぎ捨て、首から下は臓器だけで過ごすのです。パンイチならぬモツイチ……まさにクールビズの権化と言ったところでしょうか。

さて、ここからは真面目に紹介していきましょう。胃ぶらりんは、マレーシアの伝承の中の怪物『ペナンガラン』を日本に輸入した妖怪だと言われています。

ペナンガランは日本で言う『抜け首』(夜に頭が飛んでいく妖怪、飛頭蛮)の一種であり、胃ぶらりん同様、普段は普通の人間と変わらない姿で生活をしています。伝承によっては、自分がペナンガランである事すら認識せずに暮らしている事もあるそうですね。

そして、ペナンガランの女性は夜眠りにつくと、抜け首よろしく首が浮き上がり首と臓器だけの姿で飛び回り、子供の血を狙うそうです。日本妖怪は存在自体に神的な側面があるため、グログロしい見た目の妖怪は少ない(いないとは言わない)のですが、さすが海外はスプラッタのレベルが違います。

しかし、南国含めアジアの国々には、名前こそ違えど似たような類話が多々あるそうです。ポケモンで言うとコラッタくらいの珍しさなんですかね。こんなコラッタがいてたまるか。

ペナンガランはジャンルとしては吸血鬼に属する妖怪です。しかし『眷属を増やす』的な理念では行動せず、あくまで個体ごとの存在であるそうです。

では、彼女は一体どうやって生まれてくるのでしょうか。これには諸説ありますが、一説によると悪魔との約束を破った女性が姿を変えられるのだとか。フライング臓器のような禍々しい姿になったのも、それなら納得がいきますね。

去年の夏は酷い猛暑でした、今年の夏もそうならないとは限りません。皆さんも彼女を見習って一皮むけたクールビズを試してみてはいかがでしょうか 。

(画像:曽呂利物語)

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