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【デザインフェスタ50】稲生物怪事変

11月も半ばを過ぎると一気に冷え込みますね。年の瀬を感じるようになり、一年一年があっというまに過ぎていくと実感します。

さて、年末にかけて怒涛のイベントラッシュで目まぐるしい日々を送る方も多いかと思いますが、まずは11月16日(土)デザインフェスタ50にて「稲生物怪事変」でのステージ出演を妖怪屋敷が果たしました。その様子をレポートしたいと思います。


デザインフェスタとは

デザインフェスタはプロ・アマチュア問わず、「自由に表現できる場」を提供するアートイベント

https://designfesta.com

アート、ファッション、ライブパフォーマンスなどジャンルやスタイルを問わず、自由な手段で表現・発表できるイベントです。

今回はショーステージへの出展として、語り・演技・演奏・そして妖怪変化と言う表現を通して「稲生物怪事変」というプロジェクトをアピールしました。

「稲生物怪事変」とは

広島県三次市に伝わる古典実録怪談「稲生物怪録」。この内容をベースに、自由に創作、発表するというプロジェクトが「稲生物怪事変」です。

「稲生物怪録」には多数の怪談話があり、今回デザインフェスタステージではこの怪談話から複数話ピックアップしてストーリーを練り上げました。

https://www.inoumononoke-jihen.com

「稲生物怪録」とは

「稲生物怪録」とは、江戸時代、備後三次(現在の広島県三次市)に住んでいた稲生武太夫(幼名・平太郎)が体験したとされる、妖怪にまつわる怪異をまとめた物語です。

この怪異は全て、作者である稲生武太夫が1ヶ月に体験した内容をそのまま筆記したと伝えられています。

「稲生物怪録」のあらすじ

https://miyoshi-mononoke.jp/introduction/introduction-inoo/

稲生武太夫(幼名・平太郎)は、肝試しにより妖怪の怒りをかってしまいます。さまざまな化け物が30日間連続して出没するが、平太郎はことごとくしりぞけます。最後には魔王「山本五郎左衛門」からその勇気を称えられ木槌を与えられます。

この木槌は三次市にある歴史民俗資料館に実在し、『稲生物怪録』の原本も稲生武太夫の子孫である稲生家に伝えられているそうです。

https://miyoshi-mononoke.jp/introduction/introduction-inoo/

「稲生物怪事変」あらすじ

プロローグ

寛延2年備後の国三次に住む、16歳の少年・稲生平太郎。彼は肝試しをしようと比熊山に登ったその後、次々に平太郎の周りで怪異が起こります。ところが彼は次々とその怪異をしりぞけ、遂に30日目に妖怪の頭「魔王山ン本五郎左衛門」が姿を現します。彼は平太郎の勇気を称え、木槌を手渡します。「この木槌を振ったとき、我は再びお主の元に現れ、必ずや力になろう」と言い残して去っていきます。

それから数百年後の2019年、稲生平太郎の子孫・稲生平太郎の物語です。

①隣人の怪異

稲生平太郎は10日前に父親が亡くなり、孤独の身に。そんなある日、平太郎は押入れの奥にしまわれていた木箱を見つけました。

その木箱を振ると、なんと平太郎が幼少の頃になくなった母親が訪問します。平太郎が驚いていると、「魔王山ン本五郎左衛門」男女二人、それから無数の魑魅魍魎が現れました。

②虚無僧の怪

常人ならとても理解できないような出来事が起こった日の翌日、平太郎のもとに、また訪問者が。ドアを開けてしまった平太郎の目の前に居たのは、なんと「密林」段ボールを頭にかぶった人…

この人の様子がおかしく、なんだかやたらと平太郎につきまとってきます。追い払っても追い払っても付きまとう「密林」の人。それはまるで平太郎がこれまで受けてきた世間からの好奇の視線と干渉のようでした。

③重石蟹の怪

ある日、平太郎がリビングに向かうと奇妙な物音が聞こえます。そこにはまるで石のような蟹が。

この蟹に触れた瞬間これまでの平太郎自身の記憶が津波のように押し寄せてくるのでした。この記憶の波に押しつぶされそうになった平太郎、そのとき、再び死んだはずの母親が…。


妖怪に囲まれた平太郎は一体どうなってしまうのでしょうか。

「稲生物怪事変」を見た人の感想

「稲生物怪事変」が、クリエイティブの起爆剤に

これらのように、とても高評価を多方面からいただき、改めて「妖怪」というジャンルや、それを伝えるさまざまな芸能の楽しさをアピールできたステージでした。プロ・アマチュア問わず表現者の方が集まり、その分野の力を引き出した結果でした。

今回に限らず、このプロジェクトを発端としてさまざまな企画を実現しつつ、クリエイティブ活動の起爆剤となればと思います。

スタッフ

フライヤー制作:御崎 響己 @hibiki444
  • 企画・構想・監督:妖怪屋 @AidaKazunari
  • 語り部(男):鏡太郎 @Kyotaro_kwaidan
  • 語り部(女):ゆうか @youkairoudoku
  • 平太郎:メリケンギョウル兼子 @MGkanaeko
  • 魔王山ン本五郎左衛門(男):エリーヴァ @eriValentine
  • 魔王山ン本五郎左衛門(女):遥-yoh- @yoh45cat
  • 平太郎母:蘇芳さくら @suou_sakura
  • 虚無僧の怪異:タカセ @ak_takase_
  • 琵琶:馬場一嘉 @bavacci
  • 小道具・音響:詠美ネム @risotto_prpr
  • 衣装:ひびえん屋 @hibienneya
  • シナリオ:神代有 @Occult_Hokuriku
  • キャラクターデザイン:成世セイチ @seichi_N

また、当日多くの方に、妖怪に変化してご参加いただきました。誠にありがとうございます。

この記事を書いた人

詠美ネム

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オニババ、造形、音響、ライターの4足の草鞋

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