見ちゃいけなかったし、口に出してもいけなかった。
ほら〜…だからやっぱり直感大事やったやん…
眠気と、ガチっと硬直してしまったカラダの狭間。
不思議と、こうなる事が見えていた。
やっぱり、声に出してはいけなかったんだ…
1巡目のお遍路を終えて、
各地で様々な方と出会い、時にはお接待して頂いて。
無事に一巡しました〜!!との報告がてら、2巡目を始めて。
(そして更なる出会いも発生するから果てしなくなる…お四国病と言われるモノの、パターン? 病状??の一例ではないかな…と思われます)
87〜88番に向かう途中にある道の駅にての車中泊。
いよいよ朝には2度目の結願。
道の駅に到着して、
買い出しして来たモノでプチ宴会をして。
さぁ寝るかとゴミを纏め、車に戻ろうとしたら。
白装束っぽい人達が、斜面を上っていくのが見えた。
(遅がけで、宿に到着された方だろうか…それとも、この時間から出発して、朝一番にお参りされるつもりなんだろうか)
「あそこ…お遍路さんかなぁ」
旦那に話しかけたが、こっち向いて車内に布団を伸ばしてた為、見えている訳はない。
ふーん…こんな時間になぁと芳しい返事ではなかったし、
お遍路さんかなぁ…と口にしている途中から、白い後ろ姿が朧気になっていくのを感じて、
ひょっとして姿を見られたくない存在だったか…? これはヤバい…か??
口に出してしまったぞ…と思ってはいたのだけど。
丑三つ時辺り、いきなりガシィ!!とカラダが硬直した。
確か、亡き母方の祖父に、夢の中で話しかけようとした瞬間。
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃ〜〜〜〜〜〜!!!
悪気はなかったんです…見られたくないとか知らんし!!
そもそも、そっち札所方向とちゃう気するし(歩いて上がった事ない場所だから詳しくないけど。車で向かう方向を考えても違うっぽい気がする…)
予感はあったとは言え、
まさかここまで報復返って来るとか。
ぷちパニックになりかけ。
道の駅は、真っ暗って訳でもなく、
高速道路のPA程度の明るさはあったのだけど、
でも、怖くて固く瞑っている瞼の内側が、なんだか昭和の少女漫画の瞳の中みたいにキラッキラ☆して来て(ファンシーな効果音つけたい位に、ホンマに菱形のキラキラやった)
え。
お大師さん…??(何の根拠もないけど唐突に思った)
そのキラキラが、少しずつ収まった時には、金縛りは解けておりました。
お遍路さんは、時として弘法大師さんに出会うとは聞いてましたが。
まさかの、助けて頂きました。
「ごめんなぁ、こいつまだ新米お遍路やから、見ていいものと、見たらあかんもんとか、口に出していいものと悪いものの区別もついてないねん、これで、ちょっとは身にしみたと思うから勘弁したって」
と、あの方々に言って下さったのかなぁ…と。
お大師さんが言うならしゃーないなーと思って下さったのか。(ま、一応お遍路装束着てはったから、お大師さんの言う事聞かなあかんやろうし)
ちなみに、こちらの道の駅。
お手洗いに人感センサーが付いていて、照明がつくのですが、
私を人と認めてくれないお手洗い、日本各地のベスト4の筆頭であります…
(真夜中に独りチューチュートレインしてみたりしたけど、ガンとして存在認めて貰えなかった)
あ。そうか…アヤカシってバレてるんか←
(しかし、これまた体験談として記してしまったので…彼のお方たちは呆れておららるやもしれぬ。←でも、しばらくしてから旦那に話した後も何もなかったけどね…)
【櫻屋蜃気楼(sakuyamirage)】幼き頃から妖怪大好き。
日本美術史を学んでいた大学時代に、芳年や暁斎、稲生物怪録に出会う。 日常に、ひっそりとアヤカシを携えたくて、ハンドメイドで妖怪を創っています
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