鬼のルーツ
國學院大學准教授の飯倉義之氏著書「鬼と異形の民俗学」によると
鬼のルーツは古事記(712年)、日本書紀(720年)に遡るという。
ヤマタノオロチが鬼のルーツ?
スサノヲがヤマタノオロチを退治するというのが、その後の数々の鬼退治伝説の原点(つまりは鬼の原点)ではないかとしていた。これを聞いて、ヤマタノオロチは大蛇じゃない?鬼とはイメージが結びつかない。そう思った方もいることでしょう。私もその一人です。ですが読み進めていると、ヤマタノオロチは肥の河((ひいかわ))でしばしば氾濫をおこすまさに自然災害の象徴だったとも言われていて、それを討ち倒す英雄スサノヲ、倒される悪神。そういう構図はたしかに鬼退治の構図でもあり、それ以前の書物が確認できない以上、それがルーツといっても間違いではないかもと思った。しかしやはり、私個人的には、「鬼」というのはあくまでそんなスケールの大きいものではなく、「人間」が闇落ちしたものだと思っているので、構図というだけでヤマタノオロチが鬼のルーツと言ってしまうのは少し強引かなとも感じました。じゃあ、妖怪屋的、鬼のルーツは?というところで色々これから調べてみたいと思っているところ。
飛鳥時代の仏教伝来から?
平安時代の丑寅の方角からくるものを鬼(まつろわぬ民)とするのはよく知られたところだけれど、それより前の時代はどうだったのかというところで、日本が百済など朝鮮諸国とも交流を重ねた飛鳥時代、日本と百済の連合軍は、唐・新羅の連合軍に破れたのだけれど百済の民が日本でいう佐渡に漂着して、言葉も通じず、日本の民が恐怖を感じ。当時伝来してきた仏教と結びついて「鬼魅(オニ)」が生まれたのではないかとする説が自分の中では一番しっくりきた次第。あくまで妖怪屋の中では、鬼=人間サイズのスケール感を強く推したい。そして鬼のイメージのもとになっているのが、その後の平安時代の丑寅(うしの角、虎のパンツ)だったり追儺式の方相氏のお面だったりするのではないかなと。
これからも鬼のルーツをしっかり勉強して自分なりの解をだしてみたいですね。
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