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妖怪屋、川越をゆく。〜挨拶回りで見えてきた“地域とのご縁”〜

川越のまちへ

2025年6月1日(日)日曜日の川越は観光客でにぎわい、どこかお祭りのような空気が漂っていた。そんな中私は、2025年7月5日に開催される「川越妖怪まち歩き」に向けた挨拶回りに出かけました。そうほんと一反木綿のようにひらーりひらーり気の向くままに。


イベントの輪郭──妖怪と巡る街

「川越妖怪まち歩き」は、川越市政施行100周年をきっかけに生まれた妖怪文化企画の進化形。さらにパワーアップして、妖怪たちが街中に出没する大型回遊イベントに育とうとしています。協力店舗では、来場者が「妖怪巡り札」を使って買い物や体験を楽しむことができ、もしかしたら、それぞれのお店が妖怪的なひと工夫をしてくれるかも?!


蓮馨寺から菓子屋横丁へ──妖怪の足跡

まず最初に向かったのは蓮馨寺。イベント当日のメイン会場になる場所で、川越の歴史と信仰の中心地でもあります。そこから立門前通り、大正浪漫通り、時の鐘通り、初雁商店街、弁天横丁、菓子屋横丁へと、まるで妖怪のようにぬるぬると街を歩いていきました。いつも思うけど、川越って広い!一周しただけで結構体力つかいますね。それだけ見どころが満載ってわけです。


人々の声、つながるご縁

挨拶まわりしていて気付いたのは、多くの店舗の方にチラシを渡して「毎年、川越まち歩きっていうのをやってまして」というと「あっ、いつものやつね!」「頑張ってね!」と声をかけてくださったこと。日曜日の忙しい時間にもかかわらず、手を止めて話を聞いてくださるその姿勢に、地域とのつながりがしっかり根付いているのを実感しました。

もちろん、初めて訪ねるお店もありました。そうしたお店では「へぇ〜そんなイベントあるんだね」とか「面白そう!」という反応もいただき、中には興味津々で「どんなことやるの?」と質問してくださるところも。お話をしながら“妖怪の種”がぽつぽつと芽を出していくような感覚でした。煙たがるようなお店はゼロ!ビクビクしていきましたがほっとしました。

特に印象的だったのは、菓子屋横丁付近にある雑貨屋(手ぬぐい等)さんの老夫婦との会話です。「川越ってね、大通りもいいけど、こういう横道の方が本当の魅力があるのよ~」とおっしゃっていました。まさに妖怪の世界観そのもの。目立たないけれど、そこにしかない魅力が確かに存在するのだと心に残りました。


仕掛けと仕組み──妖怪巡り札の効能

今回は、事前にアポを取らずに、いわば“飛び込みスタイル”での挨拶回りでした。ただ、配布資料はしっかりと用意していました。チラシの案内には、イベントの目的や内容、協力店舗の役割、「妖怪巡り札」の仕組みまで丁寧に記載しています。こうした資料を手渡しながらご説明すると、皆さん安心して話を聞いてくださるのです。

私たちが伝えたかったのは、「妖怪がまちなかをブラブラする」ということ自体が、地域の方と妖怪の接点になるということ。それが観光資源にもなり、商店街に新たなにぎわいをもたらす。そして「妖怪巡り札」という仕掛けが、お客様とお店をつなぐ“関係性の魔法”のような役割を果たせるのではないかと考えています。


未来を運ぶ足音

正直、まだやってみないとわからない部分もあります。でも、だからこそ面白いのです。あの雑貨屋さんの言葉のように、目立たない場所にこそ、本当の面白さが眠っているのかもしれません。「次はうちも参加してみたい」と言ってくださる店舗が一つ、また一つと増えていけば、川越の街はもっと妖怪だらけで、もっと楽しい場所になっていくことでしょう。

いつもやっているこの挨拶回りは、そんな未来へとつながるための大事な準備作業なのです。妖怪という存在は、ただの昔話ではなく、ときに商店街を歩き、ときに老舗ののれんをくぐり、そして静かに、でも確かに街の景色を変えていく──そんな存在。になれたらいいなあ(希望)

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