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拝啓 岩手より 妖怪のお仕事

こんにちは、えまです。岩手はようやくチューリップの葉が出始め、春の気配がしてきました。と書いた直後に雪が積もり、雪の4月スタートとなりそうです。

さて、前回は「ヒトが手に負えない事象などに名をつけてきた。その中に妖怪も」というお話をしましたが、濡れ衣とも書いた通り、私はその事象自体が妖怪だとは思っていません。怒ってしまった不幸な事故や何かを人が乗り越えるために名を貸した。それが昔の妖怪のお仕事だったのだと思っています。大事な商売道具の馬や大事な子供が川で溺れたらやり場のない怒りがあったでしょうし、それを引き受けたのが河童じゃないかと。
当時の河童たちがそれを快く受け入れていたとは思えませんが(悪者ですもんね)、彼らは「川にうかつに近寄ると危ないよ」と警告を投げかけるお仕事をしていたのだと思うのです。海坊主然り、天狗然り、狐狸然り、雪女然り。妖怪のせいなのは昔からそうだったんです。それが妖怪のお仕事だったから。(と、私は思っています。)

時を経て人が暮らしていける環境を広げていった結果、昔のような不幸な事故は減りました。多分。昔はなかった不幸な事故も新たに生まれたでしょうけれど、妖怪に課せられた“濡れ衣をかぶるお仕事”は相対的に減って、彼らが悪者扱いされることも減ったのではないかと思うのです。
悪者でなくなった妖怪は愛される存在になりました。全国のゆるキャラ(ゆるキャラ自体も新種の妖怪なのでは?と私は思うのですが)や、漫画やゲームのキャラクター。昔から好かれていた妖怪はもちろんいるのですが(座敷わらしや猫又あたりはキャラクターとしても昔から好まれていたように思います)、人間を危険から遠ざけるために悪者になっていた妖怪も今は文化や観光の一端を担い、人を退けるのではなく呼ぶ存在になりました。年末にお仕事なさった雪女のみなさんもそうですよね。
未知なる生き物としての妖怪はきっと今もその辺でしれっと暮らしていて、かつて名を借り受けた概念としての妖怪は今、各地に人を呼び込むお仕事をしているのでしょう。(人を呼び込む妖怪のお仕事をしている皆さんの中に人間と生きてる本物が混じっていたりしませんか?)

遠野の河童さんたちにも、二戸の座敷わらしにもどんどん人は呼んでもらわないと。他にも見所はたくさんありますし桜の季節はまだ先ですが、まだまだ日程が組みやすいということでもあります。新生活に入る方も、金曜日の続きだよって方も、桜前線と一緒に東北へ、いや岩手へ旅行、いかがでしょうか。

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