出遭ってしまった話。
アヤカシ好きとして、そりゃ一度は出遭ってみたいと思いますよね…怖いけど。
中には魂吸われたり、尻子玉抜かれたりもあるけど、 大概、ぞぞぞ…とか、ウワーーーッ!!(水木先生風叫び)とか。 中には、アヤカシ達の本位じゃない『驚かされ』もあるのだろうな…(ここに佇んでただけやのに、人間が勝手に驚いてコケよったんや!!とか←妖怪的に迷惑な言いがかり。)
もう、15年くらい前になるかと思います…水木しげるロードが出来た翌年くらい。
子供の頃から水木先生の妖怪図鑑が宝物だった私、どうしても行きたくて旦那殿と旅の計画を練りました。
愛犬(ラブラドール)を連れ、車中泊で。 金曜の仕事を終え、夕飯とお風呂も済ませていざ、中国道を夜走り。
夜中近いので、さほど渋滞もなく… 3時間弱走ったところで、中国道は灯りも少ないので、眠気覚ましとトイレ休憩兼ねてPAへ。 旦那殿が、トイレに行きました。
「おとーさん帰ってきたねぇ」
旦那殿の姿が見えたので、後部座席に居た愛犬に話しかけ… と、
旦那殿、いきなり見事にすっ転びました。 …そりゃもう、漫画とかなら白抜き文字とかで、スッテンコロリーン!! って描きたいくらいに。
「あ、おとーさんコケはったわ…」
幸い、ケガも何もなく戻ってきたのですが、
「いきなり足がもつれてなぁ」
との言葉に、
「すねこすりか…?」
と笑いながら車を出発させ、当時まだガラケーでしたが、何気なく“すねこすり”を検索してみたら…
すねこすり:岡山県
って出たのでゾ…っとした。 蒜山の、ちょこっと手前らへんだったんですよ。
なんたる事、リアルすねこすり。 マジのガチのすねこすり。 ネイティブすねこすり…
手痛い歓迎やなぁ…歓迎してくれてても、スリスリ来てくれたら、人は転んでしまうからなぁと話しながら向かった境港。
3連休初日やで?! って位に閑散としてるし、
観光誘致とは。 って位、商店街もきっちり定休日のお店も多く(笑)
関西人としては、商売っ気…ってツッコミたくなりまくりでしたが。
おかげで、ものすごく不気味な風景に出会えました…
一天俄かに掻き曇り!! ゲリラ豪雨がやって来まして… 一雨去った後。
閑散とした水木しげるロード、まだ、空は黒い雲が渦巻いていて…
濡れそぼった地面と、ブロンズ像達。
子供の頃に、友達んちで見た、白黒の鬼太郎のエンディング(カランコロンの唄)の怖さを思い出すかの様な感覚でした。
…これも、すねこすりに続いて、境港の皆も、歓迎してくれたって事なのかなと、今でも懐かしく思い出します。
…境港から津山越えて美作方面に走ってく途中の電話ボックスも超怖かったのですが、これはまたの機会に。
【櫻屋蜃気楼(sakuyamirage)】幼き頃から妖怪大好き。
日本美術史を学んでいた大学時代に、芳年や暁斎、稲生物怪録に出会う。 日常に、ひっそりとアヤカシを携えたくて、ハンドメイドで妖怪を創っています。
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