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『ペットショップ妖怪堂』ペットにできる?妖怪3選

寂しい夜なんかにペットを飼いたくなる時はありませんか?どうも、生き辛い世の中に癒しがほしい神代です。ちなみに僕は犬も猫も好きですが、両方アレルギーで飼う事が出来ません。僕が何をしたっていうのでしょうか。

というわけで、今回はそんな自分を慰めるべく、世界各地の妖怪の中から『ペットとしてやっていけそうな妖怪』をピックアップしてみました。選定基準は僕の好みです。

1匹目 七歩蛇(しちほだ)

最近の爬虫類の人気ったら凄いですよね。Youtube等の動画サイトで生態・飼い方が広まって以降、色んな方が興味を持っている印象があります。今一番熱いペットと言っても過言ではないでしょう。

さて、この七歩蛇は江戸時代の怪異小説集 『伽婢子(おとぎぼうこ)』に登場する蛇です。全長は12センチ程度と飼いやすく、真っ赤な鱗の間から見える金色の体表がまっことインスタ映えします。蛇のような体にちょこんと生える蛇足も愛らしさを強調していますよね。

しかも、この七歩蛇を飼うと蛇が蛇を呼ぶとばかりに家に奇怪な模様をした蛇が来てくれます。全部捕まえて多頭飼いを試してみるもよし、交配の参考にするもよし、一匹で何匹分もおいしい妖怪です。

ただ、七歩蛇に噛まれると猛毒ですぐに死に至るのでそこだけは気を付けましょう。

2匹目 アルマ・ムーラ

アルゼンチンなど、南米に生息するロバの妖怪です。普段は漆黒の闇に隠れている為、ケージなどが必要ないのがポイント。ローコストで飼育できる入門編的な妖怪です。また、体格も頑丈である為、上に跨る事も出来ます。騎乗する際は、口や鼻から炎を吐くので前方に注意しましょう。

また、いななき声がやたらと人間の悲鳴に似ている時があります。それは、アルマ・ムーラが元々神職の者と禁断の関係を持ってしまった人間だからであり、鳴き声がおかしくなったと病院などに連れていく必要はないのでご安心ください。

もし、彼女(彼?)を人間の姿に戻してあげたくなったら、たてがみか耳を「聖水で濡らしたナイフ」で切断すると良いでしょう。

3匹目 渾沌

こちら中国から伝来した犬です。いや犬なんですって。羽の生えたお尻に見える?いやよく見てくださいよ、これは自分の尻尾を咥えているからこういう体勢になってるんです。

普通は犬が自分の尻尾を咥えると言ったら横に回って咥える所を想像するかもしれませんが、渾沌は別です。首を伸ばして自分の股座に差し入れ、縦向きに尻尾を咥えているんですよ。何でそんなことしてるんでしょうね。

失礼ながらこの妖怪は悪人に懐くそうなので、人ならざる者を飼おうと目論んでいる皆様方には懐くはずです、多分。

ただ、渾沌は混沌の象徴です。顔らしき場所に目鼻口を書いてみたりして、無理矢理に形を整えようとすれば、渾沌はストレスで死にます。在るものは在るがまま、下手に人間の手を加えないのが妖怪を飼うコツなのでしょう。

以上、今回は企画記事という事で、ペットになれそうな妖怪を3匹紹介しましたが如何だったでしょうか。妖怪を飼おうという気持ちが少しでも湧いてきましたか?僕は妖怪の事を調べれば調べるほど『同居は無理だな!』ってなりました、本末転倒ですね。

ですが、そもそも生き物を飼うという事は自分とは全く違う文化を持つ生物と同居するという事です。案外、犬猫を飼うのと妖怪を飼うのとでは、気を付ける点が違うだけで本質は変わらないのかもしれませんね。

(画像: 伽婢子、山海経)

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