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北海道の義経伝説

2019年もあと数日となり、2020年が近づいてまいりました。

年末年始は長い人で9連休となるので、帰省や旅行などされる方も多いかと思います。

その際に、訪れた土地に伝わる歴史や伝説を紐解くのも面白いと思います。

今回は、北海道に伝わる源義経の伝説をご紹介します。

 

源義経は、幼名を牛若丸といい、鞍馬山で天狗に剣術を教わったといわれる人物です。

平家との戦いが終わった後に、鎌倉幕府を開いた異母兄である源頼朝と対立し、奥州藤原氏を頼り逃げるものの、平泉の衣川で自刃します。

優れた軍才を持ちながら非業の死に終わった義経の生涯は、人々の同情を呼び、判官贔屓という言葉や、様々な物語や伝説を生み出します。

 

有名な伝説としては、義経は平泉で死んでおらず、海を越えて大陸に渡り、チンギス・ハーンになったというものがあります。

真偽はともかくとして、ロマンがあり面白い伝説だと思います。

その他に有名な伝説として、蝦夷地、つまり現在の北海道に渡ったとされる「義経北方(北行)伝説」があります。

北海道の平取町(ビラトリ)には、その名もずばり「義経神社」があります。

寛政10年(1798年)、北方調査のため蝦夷地に来た近藤重蔵が、アイヌが崇敬していたオキクルミという英雄を源義経と同一視し、翌寛政11年(1799年)に、仏師に作らせた源義経の神像をアイヌに与えて祀らせたのに始まるとされます。

言い伝えでは、義経はアイヌの民に「ハンガンカムイ」と呼ばれていたと云われます。

私が実際に義経神社を訪れた際の写真です。

また、北海道の旭川市には、「義経台」と呼ばれる丘陵があり、アイヌのチャシ跡がありました。上川地域に屯田兵が入植し始めた1893年(明治26年)に、上川地方の開拓守護の神並びに旭川の鎮守として、この場所に上川神社が建てられました。(現在の上川神社は別の場所に移転)

私は旭川で生まれ育ち、高校まで住んでいましたが、当時は「義経台」のことを知らず、今回たまたま「義経台」を見つけたので、いろいろと調べてみました。

みなさんの地元や住んでいる場所にも、意外と知らない歴史や伝説があるかもしれません。

ちょうど年末の特番特集で「やりすぎ都市伝説」などもやっていますが、年末年始の機会に、調べてみると思い白いかもしれません。

 

画像=渡邉恵士老個人撮影

文=渡邉恵士老(Watanabe Keishiro)

 

■渡辺恵士朗(けいちゃん)

北海道旭川市出身。早稲田大学人間科学部卒。在野の妖怪研究家。公認情報システム監査人(CISA)。

現在は経営・ITコンサルティングを生業として、北海道札幌市に居住しつつ道内各地や東京などを駆け巡っているが、大学の時には民俗学・文化人類学を学んでおり、ライフワークとして妖怪の調査研究を続けている。

現在住んでいる北海道にまつわる妖怪や、ビジネス・経済にまつわる時事ニュースと絡めた妖怪の記事を執筆中。

Twitter:https://twitter.com/keishiro_w

ブログ:http://blog.livedoor.jp/meda3594/

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