中ノ沢温泉年越し【雪女の雪乞い】
雪不足の暖冬を、雪女が解決!?
なんだか今年の冬は、例年に比べて暖かい気がしませんか?朝や夕方は確かに寒いのですが、日中太陽が照っているときに外に出ると、コートを着ていると若干「暑い」と感じる…そんな気候が続きますね。
事実、北海道では11月7日に初雪だったそうで、昨年よりは13日早いものの、やはり平年に比べると遅くなっているのだそうです。
そんな暖冬、雪が例年よりも降らないことにより、スキー場や観光地といった施設が困っています。雪が例年のように降らないので営業できないといった事態が多く、経営面でも厳しい状況になっているのだそうです。
この状況を打破するためには、雪を降らせるしかありません。雪を降らすことができるのは、今流行の「ありのままの~」でお馴染みのあの方
そう、雪女です。
雪女が集まり、福島県は中ノ沢温泉の地で「雪乞いの儀式」を行い、2020年の幕開けを迎えました。
温泉通りから始まる雪女の行進
年越しを目前にした12月31日の未明、中ノ沢温泉通りに松明や提灯の灯りが集まりだします。会津磐梯山の妖怪・朱の盆と、妖怪の群れ、それから3人の雪女が集まっています。
一見おどろおどろしく見えて、少し美しいその様子はさながら百鬼夜行のよう。降雪も積雪も少ない冬の夜を、温泉広場の丘の上にある神社に向かって歩きます。
雪女による雪乞いの儀
暗い階段を上がっていくと、神社のお社があります。このお社の前で雪女がシルクヴェールを使って舞い、雪が降るようにと祈りをささげます。
今回雪乞いを捧げた雪女は3名。まるで凍えてしまいそうな美しさですね…!
初詣
ご参拝いただいた方には甘酒の振る舞いもありました。焚き火にあたりながら甘酒で体を温めることができます。雪は少ないものの風は冷えるので、よく温まりましょう。
雪女や妖怪と写真を撮ることができた方はとてもラッキーです。
雪上大筆書初め
大筆狐聿之進さんによる巨大な雪上大筆書初めが行われました。雪が降るように祈りを込めて書をしたためます。
次の日にはなんと雪が!
そして、この雪女の祈りが通じたのか…翌日の1月1日の昼には雪が降りました。しかもかなりの豪雪になったとか。移動をする予定だった方にとっては少し大変な天候にはなりましたが、これで雪不足で困っていた地域にもしっかり雪がいきわたることでしょう。
雪女の力、信じるか信じないかはあなた次第です。
【おまけ】中ノ沢温泉からアクセスのよいスキー場はこちら
この冬、雪女の祈りで積もった雪でウインタースポーツにも挑戦してみませんか?中ノ沢温泉や猪苗代駅からのアクセスがよいスキー場を紹介します。ウインタースポーツで汗を流して温泉でさっぱり、最高の冬の旅になりますよ。
沼尻スキー場
中ノ沢温泉街から車で7~10分。沼尻温泉に隣接しています。「どんぐり合衆国」などのプレイパークや、そりで滑れる専用ゲレンデなど、お子様でも雪に触れ合って楽しめるスポットが充実しています。もちろんボーダー向けのコースも充実しています。
箕輪スキー場
中ノ沢温泉街から車で9~15分。キュッとしたパウダースノーの感触は、一度味わったら忘れられません。なんと頂上は標高1500メートルで、快晴時の眺めはとにかく最高です。どちらかというと中級者向けのコースが多く、本格的に滑りたいという方におすすめです。
妖怪と温泉と雪女で、しっとり年越しはいかが?
カウントダウンイベントと言えば、お祭り気分で大盛り上がりというイメージがつきもの。妖怪年越しには、花火や音楽といった、カウントダウンに欠かせないイベントが用意されているわけではありません。
しかし、しっとりした静かな空間の中、日本が生んだ妖怪が動き回り、雪女の巻き起こす雪を眺めながら新年を迎えるのもなかなかに粋なもの。しかも中ノ沢温泉は福島県でも有数の温泉地なので、冷えた体をしっかりと温めることもできるのです。
喧騒を離れた静かな温泉地で、観光しつつ普段の疲れを癒す、そんな年越しを毎年恒例にしていきたいと思います。来年はぜひ皆様もご参加ください!
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