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恐怖とは。

こわいって、そもそも何だろうか。

畏怖という文字の通り、畏れを纏った感情や、

身の危険に曝されてヤバい、怖い!!と感じる事も、人は「コワイ」と言う。

尖端恐怖や、集合体恐怖症な人もいる。

 

今思えば、

こうして妖怪界隈に居る今が不思議な位、怖がりな昭和の子供だった。

(今も人工的に創られたおばけ屋敷とか、ハロウィンのホラーコンテンツとかは苦手。←それも多分、人力で運営されてた昭和のおばけ屋敷のトラウマなのかも)

TVの心霊特集とか、ドリフのお化けコントも、怖くて怖くて、チャンネル替えるタイプだった。(あと、ウルトラマンのバルタン星人とゼットンの回とか、白黒の鬼太郎のエンディングのカランコロンの唄とか)

昭和後期ではあるけれど、まだ、なんだか薄暗くて生臭い(公衆衛生的にも)時代だったなと。

布団から天井を見上げると、木目と目が合い(笑い)段々、それがうぞうぞと蠢いている様に見えて、ヒィィィーってなって布団を被り、そのまま寝オチする事数知れず。

だからこそ、お化けやアヤカシ達が傍に居る事に違和感なく育ったのかもしれない。

 

 

調子に乗って遅くまで遊んでたら、通りすがりの近所のおばちゃんに

「はよ帰らなオバケ出るで」

「子捕りが来るで」

と言われて、慌ててダッシュした事も数知れず(笑)

 

 

わが実家は、神社のお向かいと言う場所にあり、

夏祭りや秋祭りなどは夜店が出て、夜遅くまで賑やかな声が聞こえる環境だった。

もちろん、神社の境内や、通称「お宮さんの裏」(本殿脇のちょっとした森)で毎日の様に走り回っていた。(今となっては、灯篭上ったり木登りしたりホンマすみません…蝉取りもさせて貰ったなぁ)

とある天皇の、宮址でもあるらしき、由緒あるお宮だと知ったのは高校生ぐらいになってから。

 

その神社に、「鎌鼬」が出るという噂が、子供たちに広まった事があった。

その頃には、多分もう、水木先生の妖怪図鑑は手にしていたのか…とりあえず、手足が切れて痛い目に遭わされる妖怪だという知識があったので、遭いたくないなぁと、怖がりはビビリ倒していたのであるが。

ご近所のリーダー的お姉ちゃんが話してくれたのは、

「子供達が家に帰る頃、もう誰もいなくなった境内で、アベックが待ち合わせしていたが、 なかなか彼氏が現れない。 彼女が、まだかな…と入口(我が家のある方の門)の方を窺おうとしたところ、足が勝手にタタタっと鳥居の方に進み、いきなり、(ケンケンパする時の、パ!!みたいに)ガっと足が開いた。 彼女が驚いて下を見ると、地面(開いた足の間)に恐ろしい形相の女性の顔があり、ニヤ!!っと笑ったらしい」

 

ぞぞぞぞぞ…

こ、怖っっ!!

 

…しかし、そこから数年して、ふと思い出し、

現在に至るまで、「えーと…とりあえず怖い話ではあるけど、鎌鼬要素は?? そして、話のオチはどこやねん??(←オチ必須なのは関西人のサガ)」

と悩み続けている私。

年齢を重ねるごとに謎が深まるばかり。

鎌鼬について調べてみたり、神社の謂れ(天皇家関係だと色々覇権争いとかで想いを遺されてたりしそうなので…)をググってみたり。

当時の都市伝説的なものの派生か…とも思ったり(口裂け女とか人面犬とかの時代)するけれど、近しそうな話も見つからず。

 

こういう、尻切れトンボと言うか、

書き散らされて途中放棄…みたいな、

それこそ化けて出たいけど、コトダマの類なだけに実体化し辛くてモダモダしているアヤカシ達も、数しれず居るんじゃないのかね…と、考えてしまう昨今。

もし、似た様な経験や、鎌鼬にこんなエピソードもある的な事とか。

その、足元でニヤって笑う女性の化け物の正式名称とか。

ご存知の方がいらっしゃれば、コメント等頂ければ有難く存じます。

 

 

【櫻屋蜃気楼(sakuyamirage)】幼き頃から妖怪大好き。
日本美術史を学んでいた大学時代に、芳年や暁斎、稲生物怪録に出会う。 日常に、ひっそりとアヤカシを携えたくて、ハンドメイドで妖怪を創っています。(minneに「sakuyamirage

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櫻屋蜃気楼

幼き頃から、怖がりなくせに妖怪大好き。 日本美術史を学んでいた大学時代に、芳年や暁斎、稲生物怪録に出会う。 日常に、ひっそりとアヤカシを携えたくて、ハンドメイドで妖怪を創っています。

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