拝啓 岩手より 河童の話をしよう
皆様、はじめまして。えまです。この度、こちらで記事を書かせていただくことになりました。よろしくお願いします。
ご挨拶も適当に、最初に何の話をしようかな、と考えて、時期的に鬼の話とか雪女とかも考えたのですが、やはりここは河童かな、と。座敷わらしと河童は二戸と遠野の稼ぎ頭ですからね。(座敷わらしのお話はまたいつか… 座敷わらしの出る旅館は皆様ご存知ですよね)
しかし、全国各地に河童はいるのにどうしてこうも遠野の河童が今でも有名なのでしょうか?人、物語、そして環境でしょうか。
妖怪屋さんも2014年にいらした(当時の記事^^)遠野のカッパ淵は確かに綺麗な沢です。私のオススメは夕暮れ時。ひと気がなくなって静かな水辺に西陽がキラキラひかるのです。とはいえ黄昏時は彼方と此方が交差する時間でもございますからどうぞお気をつけて。
(お寺の門が閉まった後の時間帯は境内を通れませんので迂回路を行きます。舗装された道ではありませんので足元にもお気をつけて。)
カッパ淵では許可証を購入すれば河童を捕獲することが出来ますが、そこで糸の先に下げられている野菜。私はきゅうりしか考えたことがありませんでした。カッパといえばきゅうり。きゅうりといえばカッパ。そうでなければかっぱ巻きは成立しないのです。そう思っていました。これは是非ご自分の目で確かめていただきたいのですが、私はきゅうりの他にピーマンを確認しています。
(新鮮な野菜が好きなんですって)
そんな河童ですが、尻子玉も内臓も抜くし、馬も大好きな雑食。
河童は馬を水に引き入れようする。そして人間に捕まる(もちろんそういう話が残りやすいのでしょうから、上手く馬をせしめた河童もいたでしょう。勝率が気になるところ…)。馬を取って食おうとして自分が捕まり、説教されて、もう悪さはしない、もうここへは来ない、と誓いを立てた河童が盛岡にもいます。
その名も夕顔瀬カッパ。北上川にかかる夕顔瀬橋のたもとに石像があります。不来方(岩手)のお城からも盛岡駅からも徒歩15分ほどでしょうか。昔も今も市街、といえる場所です。岩手にはそんなところにもカッパがいます。(捕まって怒られたから引っ越したかな?)
ところで皆さんの思い浮かべる河童はどんな姿でしょう。
河童は姿もいろいろ、正体も所説ありますが、私はカワウソ説が好きです。ツルッとしたフォルムに水掻き、キュイキュイ鳴いて、小柄でいたずらっ子。水中から人の足を引いてちょっかいを出すくらいは出来たでしょうね。
ニホンカワウソは絶滅してしまったと言われているので、カワウソ由来の河童は絶滅してしまったのかしら…
相撲を取ったり、馬や人を川に引きずり込んだり、家に上がって宴会をしたり、女性を襲って子を産ませたり、お詫びといって妙薬をくれたり。赤ら顔で力持ち、なんて辺りは渡来系の鬼にも通じるところもありますね。全国に河童の話は数あれど、その中に本物の河童はどれくらい含まれているのかな。そんなことを雪で真っ白になった川辺の畑を眺めながら今日も岩手を歩いています。
(冬の間、河童は何を食べてんですかね… 白鳥?)
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