閻魔様はミテル
閻魔大王
■語源
サンスクリット語で「YAMA」
■閻魔の好きなもの
コンニャク(まじかよ
■手下
四つ目斑犬サーラメーヤ×2、病魔骸骨トゥルダク
※女神転生みたい
■東京都で出会える閻魔
東京都・文京区 源覚寺
■閻魔休業日
1月16日「初閻魔/閻魔賽日」
7月1日「釜蓋朔日(かまぶたついたち)」
この日から「盆入り」とし、地獄の釜が開いて霊魂が子孫の元に帰るのだそうです。
以下、本文。
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「嘘をついたら閻魔様に舌を抜かれるぞ!」
幼い頃、こんなフレーズで
親にこっぴどく怒られた方いませんか?
悪さしたら誰も見ていないと思っていても
閻魔様はお見通しで死後に必ず罰せられるぞっ!というアレです。
皆様の中にはサンタクロースやなんかと同じで
大人になってこういう得体のしれないものは
現実的に存在しない=怖くない。と無意識に
思っている方いるんじゃないでしょうか?
「妖怪は大人には見えない」というものそういう理由だと思いますが
科学の発展に伴って人類が少しずつ失っている
「もったいな遺産」だと思うんです。
そこで、妖怪を少しずつ意識してもらうために
昔話から逸話を一つ、
最近(といっても結構たちました)も
大河にでていたのでご存知のかたも多いと思いますが
上杉謙信の参謀で兜に「愛」の直江兼続。
ドラマでは語られていませんでしたが
この直江兼続には閻魔様にまつわるエピソード(真偽は定かではない)が
あるのですよ。
かの直江兼続はなんと「死人を返せ」と
閻魔様に嘆願書を出したことがあるそうです。
経緯は、まず兼続の臣下が無礼を働いた下人を死罪としたそうなのですが
死罪になるほどの罪ではないと下人の遺族から訴えがあり
調べてみたら実際にそこまで重い罪ではなかったというのです。
そこで兼続は慰謝料を払う形でおさめようとしましたが
遺族は当然納得いかないので「返せ返せ」というわけです。
困った直江兼続さん、どうしたと思います?
なんと、遺族3人の首を跳ねて河原にさらし
閻魔様に向かって「このものたちを使いにだすので死人を返せ!」
と書状&立札までつけて見せしめにしたそうなのです!
これはひどすぎますよね。イメージ崩れた方ごめんなさい^^;
※あくまで真偽は定かではないのですよ。出典は「煙霞綺談」です。
ひどい話ではありますが、兼続の巧妙なところは
理不尽な要求に対してどうしようもないから
ただ首を跳ねたわけでなく
政治の道具として閻魔様を使ったわけです。
間違いに謝罪はしても理不尽な改め方はしない
という「戒め」のように思います。
閻魔様がいようがいまいが逆らったら「死ぬぜ」と
このエピソードをみる限り
この時代は閻魔様に対する畏怖の念が民衆に深くあったものだと
うかがえます。
今回はこの「戒め」という単語が
メインテーマです。
昔の人は悪さをしたり身分をわきまえない行動をとったりすると
すぐに死につながるような緊張感もあったため、
戒律については、死ぬ気で意識してたと思うんです。
こと現代においては閻魔様の存在も薄れ
自らを戒めるきっかけがあまりありません。
・信号無視してもいいや。
・飲酒運転してもいいや。
このように、自らを戒めない行動は
人を「地獄」に突き落としていきます。
ですので、私から言わせて頂きます。
「閻魔様は実在します」
・・・と
実際に悪いことを重ねると
悪い事が自分に還ってくるんですよ。これは必ずです。
己を戒める閻魔(自戒)がいるからこそ
人が人を為しているのだと思います。
閻魔の存在が薄れているから
ちょっとだけちょっとだけ と魔がさして罪を犯してしまいます。
ですので科学を度外視して
常に閻魔様の存在を心において
怠惰な心には自分で自分にペナルティを与えて
自分を制する。そんな人生を送りたいですね。
こと子育てに関しては
成長するまでパパやママが閻魔役です。
その場合、上記の「自戒」を踏まえて
ペナルティーを「与える」のではなく
「自分でペナルティを考えさせる」のが有効かもしれません。
ここ数日話題になっている体罰問題に関して言えば
ペナルティは必要!でも与えてはいけない。
指導者はあくまで間違いを気づかせるように促すだけである。
成長するためには、間違いをおこした人が自分を見つめて
自分なりにペナルティを課すことが重要なのではないか、
と思うのです。殴って気づかせるのではすでにペナルティが二重です。
だから追い詰められてしまう。
娘はまだ2歳ですが、言葉がわかるようになってきたので
少しずつ、自分で「悪い事が何か」を考えさせるように
教えていきたいと思います。
人に怒られたときは
その人以上に自分自身を怒りましょう。
喉元すぎるのを待って自分で自分を律しない人は
閻魔様がみてますから、きっと報いがきますよ。
死んだあとではなく、生きてるうちにね。
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今回は「妖怪」・・・ではありませんでしたが
日本の妖怪談の多くは「恐ろしい、怖い」という感情を利用して
その土地ならではの「秩序」を形成しています。
つまり日本の秩序の要になっていたと言っても
過言ではないでしょう。
日本は、のびのびと欧米のように自由に育てる文化ではなく
「戒める」「耐え忍ぶ」文化なのです。
体罰はダメですが「ゆとり教育」失敗の教訓を活かすならば
日本人特有の粘り強さと精密さを武器とするならば
「厳しさ」、「辛さ」を緩めてはならないと私は思います。
「怖いもの」がないのに、厳しさだけをゆるめたら、、、、、
どうなるかわかりますよね。
皆さんの怖いものはなんでしょうか?
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