妖怪は死なない?って本当なの?
一部の世代の方。ゲゲゲの鬼太郎のオープニングソングの中で
「おばけは~死なない~♪」って歌詞があったこと覚えてらっしゃいますでしょうか?
その歌詞のために妖怪の類は死なないもんだと思っている方が多数いらっしゃると思います。
子供たちからもよく「おばけってやっつけられるのー?」って聞かれることがあります。
皆様はどう思います?妖怪は死ぬと思います?
いきなり結論から言いましょう。
妖怪の中には死ぬやつもいます。
妖怪の多くは民間伝承の中で「殺された」「死んだ」とは表記されず
「退治された」とか「滅された」とか表記されていることが多いのですが
妖怪の中ではそれが「死」にあたるのではないかと私は考えています。
ようは再起不能な状態に陥り、その後は蘇れないという状況ですね。
更には鵺(ぬえ)というサルの顔、タヌキの胴体、トラの手足を持ち、尾はヘビという
西洋でいうとキマイラみたいなムチャクチャな妖怪がいるんですが
この鵺は退治された後も亡霊として登場してくることから
一度死んでいると受け取れます。
もちろん、岩や塚に封印されたとか
そういう妖怪もいるんですが、
このように完全に死んでしまうやつもいるんですよね。
では、そもそも死なないっていうイメージができたのはなんででしょう?
おそらく、幽霊と妖怪の境界も「おばけ」っていうくくりにすると
曖昧ですし、その幽霊はすでに死んでるものなのでこれ以上は死なない
っていう不死のイメージがついたんでしょうね
あとはゲゲゲの鬼太郎の特技として
ナイフで切られて食べられても、燃えて灰になっても
吸血木に変化させられても、溶かされても
鬼太郎の能力で、再生して元に戻っちゃうんですよ。
それを指して「おばけは死なない~」って言う歌詞に
なっている可能性もあります。
そもそも妖怪なんていう曖昧で
存在してるかどうかも
わからないようなものが死ぬか死なないかを
考えても、仕方ないかもしれないんですが
少なくとも、消滅したり退治されたりしてるので
「妖怪は死ぬの?」っていう質問に関しては
「妖怪は死にます」って答えているわけです。
まあ、あとは妖怪はその時代の習慣や信仰や文化に
密接なつながりがあるので
そういったものが時代とともになくなるにつれて
妖怪が登場するシチュエーションがなくなるっていうことが
妖怪にとっての死ぬってことなんじゃないかと
思うわけです。
今日の日本は深夜まで電灯が煌々と光り
「怖くない場所」が大変に増えたもんで
どこか人里離れた山奥や、ビルの物陰とかで
じっと息をひそめているんでしょうね。
私は人間には闇も必要だと思ってるんですよ
目に見えないものを信じる力というかですね。
コンピュータから流れてくる見えている情報ばかりを鵜呑みにして
結局のところ自分で考えようとしないので
間違いは少ないけれど本当に良いものに巡り合えないし、
騙されていたとして多くの人が同じように騙されていると気づけない。
昔の人は見えないからこそ想像を膨らませて
自分なりの尺度で物事を判断していました。
見えないと不安ですからね。闇が生まれます。
SNSのもたらした公開度の高い人間関係や
メディアの暴挙により不信感や疲労がたまり
インターネットをあえて遮断している人さえでてきました
見えないものの重要さが浮き彫りになってきている現代。
是非是非、悩み不安や迷いなど心の闇の部分も大事にしてみてくださいね。
妖怪はあちらこちらにいますよ?
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